講演趣旨
わが国における年間総死亡者数が130万人を超えるに至った今日、死という出来事を受けとめる社会-文化システムも刻々と変化を遂げています。今回の発表では、死と遺体を扱うデス・ワーク(死の仕事)の中心に位置づけられる葬儀業を調査対象として研究を展開してきた田中大介氏を招き、多様な事例を通じて現代の死と看取りをオーディエンスの皆さまと共に考えていきたいと思います。
講演者プロフィール
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科 学術研究員。博士(学術)。主な業績は、『葬儀業のエスノグラフィ』東京大学出版会(2017年)、「ライフエンディングとしての現代葬儀―儀礼と人生設計の「あいだ」」『質的心理学フォーラム』第8号(2016年)、「葬儀業の仕事に見る専門家のケアとサファリング―死と葬儀をめぐる職業的機制の関節から」浮ケ谷幸代編『苦悩することの希望』協同医書出版社(2014年)など。